【藤光謙司選手インタビュー】Part.4「off the track」

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藤光選手へのインタビュー第四弾「off the track」では、トラックから離れた場面での藤光選手に迫ります。「趣味はどんなことですか?」という質問にも、藤光選手らしさが滲みでた言葉が紡がれます。

 

Part.1「安定感という武器」

Part.2「長く活躍するために捨てたもの、残したもの」

Part.3「on the track」


-ここでは藤光さんがこだわられていることや好きなことを、ぜひお聞きしたいと思っています。

藤光選手
はい笑

-こだわりの強さが見えてくると、藤光選手のキャラクターがすごく見えてくるかなと思っていまして

藤光選手
ほんとに僕、off the trackはoff the trackなんですよ。一切陸上のこと考えなくて。

ーええ。

藤光選手
ずっと競技のことを考えていたら疲れちゃうので、できるだけoffの時は競技のこと考えないようにしています。そこはこだわっていて。そうしないと、長く続けているとパンクしちゃうというか。できるだけ考えないようにする時間が必要だなと思うので、offの時はoffで、遊ぶときは遊んで、競技するときは競技してみたいな。それくらいon・offはっきりさせることで、メリハリがつくので、練習している時、競技している時って言うのが逆に集中できるのかな、と思っています。

-はい。

藤光選手
なので、できるだけ競技から遠のいたことをするように。

-どういった時間の使い方を、offではされるんですか?

藤光選手
そうですね、これも練習と一緒で、その日したいと思ったことをします笑。その日起きてなにもしたくないと感じたら、家でゴロゴロしてたり。せっかくのoffだし、普段できないことをしたいと思ったら、どこかにでかけたり旅行に行ったり。

offと言っても、シーズン中のoffだと次の日は確実に練習があるので、やっぱり次の日の練習のことを考えたoffになってしまうんですね。シーズンオフでのoffだとそこを考えなくていいので、今は本当にしたいこと、シーズン中なら競技に対して影響が出てしまうことでも、今の時期だったらできるというのはありますね。お酒を飲むとかもそうですし。シーズン中禁酒しなきゃいけないわけではないですけど、シーズン中に飲むことは無いので、シーズンオフしかできないことです。シーズン中の合間合間のoffは、普通に休んでいることが多いですかね。

―例えば、好きなアーティストや映画で特別な思い入れがあるものはありますか

藤光選手
あんまりないんですよ、僕。さっきのメンタルトレーニングの話じゃないんですけど、決めごととかこだわりみたいなのを、あんまり作っちゃうと、良くないって考え方も影響しているかもしれないですね。入れ込みすぎてしまうものを作りたくないというか。

めっちゃ好きなアーティストがいるだとか、めっちゃこれ好きっていうものを作ってしまうと、なにかの拍子で失われてしまった時の喪失感ってあるじゃないですか。たぶん競技を取られたらとてつもない喪失感に襲われると思うんですけど、私生活でも、自分がすごくこだわっているものが、なにかの拍子でできなくなっちゃうと、ものすごい喪失感に襲われるじゃないですか。だから、そういう気持ちになりたくない、というのはありますね。

ー好きなアーティストが解散してショックに打ちひしがれる、みたいな

藤光選手
はい、なんか自分の趣味でやっていることが、なにかの拍子でできなくなってしまうとか、失ってしまう喪失感を競技に持ち込むのもイヤですし。

とりあえずやってみることはあるんですよ、興味あることはいろいろあるので、流行りのものとかは絶対に手を出してみるんですよ。「今コレ流行ってます」と、メディアでとりあげられるものは、とりあえず一回やるんです。で、一回やって、それを深くやることはない、と。広く浅くやっているところがあります。

流行には敏感なんですよ。なにが流行っているか、絶対に置いていかれないようにして、絶対にかじるんですよ。かじるんですけど、深追いはしない。そういうものが多いですね。

―高校時代からずっと続けられている趣味とかも特に無いんですか?

藤光選手
んー、そうですね、これといって続けている趣味は無いですね。でも、なにか一つ始めると、例えばゲームとかでもそうなんですけど、突き詰められるところまでやっちゃいます。けっこうやるんですよ。最近で言ったらLINEのゲームとか、ランキングが出るじゃないですか。絶対1位になるまでやめないんですよ笑。そこまで絶対にやってからやめる。そこまでは絶対にやるんですよ。なにか一つ始めると、やろうと思うとそこまでやっちゃうので、いくつもやっていたら疲れちゃうなと思って、あまりやりたくないというか笑。

ー手を伸ばすものは、毎年毎年違っているんですね

藤光選手
そうですね、広く浅くいろいろやってみているということはあるかもしれないです。

ー最近これやっておもしろかったなって経験されたことを教えてもらえますか。

藤光選手
なんですかね。うーん、なんだろう。

ただ、今はすごく、今まで競技は自分だけのためにやってきた部分があったと思うんですけど、後輩だとか次世代の人たちに向けて、何かできることはないのかな、と思っていますね。できる年齢がそんなに残されていないからなのかもしれないですけど。できるだけ競技を知ってもらうことだとか、競技を普及させること、選手を知ってもらうことを、やっていかなきゃいけないなと思っています。なので、事務所に入って活動する、ということも話をしているところなんです。陸上競技場を満員にしたい、という気持ちがあるので、そのためにメディアの活動とかをもっとしていけたらな、と思っています。

最近トークショーとか、依頼も多くなってきて。普段やらないことなので、そういう仕事も面白いな、と思い始めているところです。やっぱり競技外で、いろんな人に話を聞いてもらえることってすごく重要だと思うんです。そういう活動に興味が出てきたのかな、って。そういうことをやっていきたいなと思っていますね。

ーもしかしたら、藤光選手をテレビなど公の場で見る機会が増えるかもしれませんね。

藤光選手
そういう活動もやっていくかもしれないですね。もっと競技のことに興味を持ってもらえると思うので、やっていけたらと思います。
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ーもうひとつ別の観点で、藤光選手はNIKEを着用されてらっしゃいますよね。こだわりや愛着というのはいかがですか

藤光選手
観てもらう人にとって、ウェアやシューズは一番に目がいくところだと思うんですね。スポーツにもオシャレって必要だと思います。最近の人達はすごく敏感なので。NIKE製品っていうのはファッショナブルで、競技以外でもシティユーズができたりする製品も多い。そういう部分が気に入っています。自分の気持ちが上がりますよね。

オシャレなものを着ていたりだとか、気分が上がるものだとか、そういうものを身につけて競技できるのは、モチベーションにも重要だと思います。「ダサいな…」みたいな気持ちでウェアを着て、競技をやっていくよりは、オシャレなものを身につけてできた方がいいと思いますね。

ーぼくも今日はNIKEというか、GYAKUSOUを着てきてみました。

藤光選手
藤光選手
NIKEのスニーカーも履いている人が多いじゃないですか。興味をもってもらいやすいというか、競技場以外で見てもらったとしても、「ああ、あのスニーカー欲しいな」ってNIKEショップに買いに行く、そしたら店にはランニングコーナーが設置されている。そこで目に触れることをきっかけに、陸上に興味を持って貰える人も、もしかしたらいるかもしれないですよね。

なにをフックに興味を持ってもらえるかわからない世の中なので、一般の方にも興味を持ってもらいやすいところが、魅力かなと思います。

この日の藤光選手は、エア ズームストラクチャー19を着用

この日の藤光選手は、エア ズームストラクチャー19を着用

ー藤光選手が好きなファッションブラドやアイテム、そういったものはありますか?

藤光選手
スポーツに限らずですよね?シンプルなものが好きです。シンプル・イズ・ベストだと思っていて、長く使えるモノだとか、逆に流行りものじゃないモノだとか、その中でシンプルなモノが好きです。私服はほとんどモノトーンです。

でも競技では、こういう派手なモノを身に着けたい。競技ではカラフルなモノを着たいと思うんですけど、普段はすっごくシンプルでいきたい。白とか黒とかグレーとかばっかりです。特にすごい好きなブランドがあるわけではなくて、自分がしっくりきたら買います。ファストファッションもあればブランドの時もあれば、です。「この店で買わなければ」「このブランドで絶対に買う」とは思ってなくて。安くても高くても、自分がコレと思ったモノを買っていますね。

ー競技同様、入れ込みすぎない、と。

藤光選手
全部そういう感じなんでしょうね、僕。あらゆることが。食べ物でもそういうところありますし。この店でなければ、というのもあまり決めないというか。だから、いろいろ行くんですよね。そういう性格なんですかね。
ー入れ込みすぎない、のめり込み過ぎ無い。
藤光選手
はい、練習も競技もそうなんだと思います。やろうとしすぎないとか、これやらなきゃダメとか、そういうこだわりがあまりない、と。それがこだわりなのかもしれないです。
ー具体的なブランド名が出てくるのかなとか想像していたんですけど、予想外のお答えの連続でした。
藤光選手
そうですね、こだわりがないというこだわりなんですよね。
ーぜひ、来期の展望や具体的な目標を、またお聞かせいただけると嬉しいなと思っています。今日は本当にありがとうございました。
藤光選手
ありがとうございました。

取材を終えてー

低く胸に響く藤光選手の声。一つ一つの質問に、じっくり考えながら、ご自身に問いかけながら、丁寧にお答えいただきました。取材時間は約2時間半。お話を聴き終えると、あたりはすっかり真っ暗に。この日は取材のためだけに、グラウンドまで脚を運んでいただきました。
現在は休養期間で牙を研がれている様子。「今200m走ったら、25秒くらいですかね笑」と冗談めいておっしゃってましたが、間近で見る日本チャンピオンの肉体は、刀のように研ぎ澄まされていました。めちゃくちゃかっこよかったです。
鍛錬期にまたお邪魔した際は、来期の展望を語っていただきたいと思います。藤光選手、本当にありがとうございました!
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